戦略ビジョンで2次期待効果を算出し全員で共有②

(3)SWOT分析(強味・弱み・機会・脅威)で自分の会社を知る

内部環境としての自社の強味・弱み、外部環境から見た機会・脅威を洗い出し、その交点の中に成功要因を抽出することによって、どのようにすればよいかの「解」が見え始めることになる。
同じく日産自動車の例では,独味と機会(チャンス)の交点のところでは、
①成果を見えるようにする
②透明性を確保する
③公平な業績評価等を抽出している。
強味と脅威の交点のところでの成功要因は.①ローコスト経営に移行する②遊休資産の売却③ルソーとの提携によるグローバル化等が抽出される。

(4) 新戦略ドメイン
自社の分野,領域をドメインというが,企業の生存領域をどこに置くかを端的に表すことになる。図表1-7の日産自動車の例でいうと、「グローバル企業への変身と系列の排除」ということになろうか。各企業と,置かれた環境によって,異なってくることは当然である。

(5) 要素整備度と革新テーマ
これは、筆者の考え方で,経営革新を成功させるための要素を大きく5つ挙げ、その要素整備度によって、事業性評価をやることは,前節で説明した。そして、要素整備度の向上によって1次期待効果の営業利益向上を導き出すという仮説である。

① マインドウェア(Mind Ware)
考え方・あり方の革新である。日産の例では,「今までの考え方を白紙に戻して、体質そのものを変える」ということになろう。

② ヒューマンウェア(Human Ware)
スキルややり方の革新である。日産の例では,「ツギハギ改善ではだめで、抜本的なデザインをする必要がある」ということになる。

③コミュニケーションウェア(Communication Ware)
約束事やEDI(電子的テータ交換方式)の事である。日産の例でいうなら、今までのなれ合い取引ではダメで、系列ルールの抜本的な見直しが必要になる。

④ソフトウェア(Soft Ware)
知的財産のことで、ここではプログラム開発がする。日産の何でいうなら、現状有形資産追随型ではダメで、 ソフトウェアを戦略化すべきであるということになる。

⑤ハードウェア(Hard Ware)
有形資産のことで、日産の例では現状有形資産追随型ではダメで、 ハードウェアを略化すべきということになる。

⑥ コアコンピタンス
コアコンピタンスは、企業の核となる能力を表すもので、
①模倣困難性
②移動可能性
③代替可能性
④希少性
⑤耐久性などによって見極めることになる。
日産の場合は,日産生産方式(NPW:日産プロダクトウェイ)が考えられ
よう。

(7) IT ミーコッシュ革新マネジメント要件
ここでは、革新テーマを実現する場合のマネジメント要件を挙げる。
①マインドウェアイノベーション(考え方・あり方革新)の要件としては、日産の例では a.利益志向, b. 顧客志向に転換することであった。c.組織的にはCFT(クロスファンクションチーム)を作って、組織横断的な改革チームにしたことである。d.危機感を持って事に当たり, e.共通の戦略ビジョンを持って全員で参加する意識を高めたことである。

(8) ステップ9で確定的な期待効果の算出
要素整備度による1次期待効果算出は、プロジェクトに勇気を与えるために早期に利益向上を示し,参加者に意識を鼓舞する狙いがあるが、総合診断ステップ9では具体的な裏付けのもとに根拠を深掘りし期待効果を算出するものであり,効果の確実性が高いものになる。

>補助金のプロにお任せください。

補助金のプロにお任せください。

社会保険労務士事務所 行政書士事務所 労務コンサルティング株式会社 事業再構築補助金申請代行サービス!申請代行予約受付開始!無料相談お気軽にお問い合わせ下さい!

CTR IMG