ビジネスに応じて最適な方法を選ぶ
売上原価の数値計画を作る方法は、大きく3パターンあります。簡単に紹介すると、1つは売上計画の販売数量を基準にしてつくるパターン、もう1つは生産計画を基準にして作るパターン。最後は、売上原価を考えないパターンです。ビジネスに応じて、最適な方法を選択しましょう。
売上計画の販売数量を基準にして試算する
在庫が必要ないが、売上原価が発生するビジネスモデルの場合は、売上計画の販売数量を基準にして売上原価を試算します。月単位で「販売数量×売上原価」を試算して、売上原価の欄に入れていきます。受注生産型のビジネスや受注発注型のビジネスが該当します。
生産計画を基準にして試算する
商品の在庫を必要とし、商品を生産するビジネスモデルの場合は、売上原価の数値計画をつくるのが少々ややこしくなります。本来、売上原価は高度な専門知識を要するため、厳密に計算しようとするとかなりハードルが高くなります。
基本的には「(販売数量+α)×売上原価」で試算しますが、この“α”の内容がビジネスによって異なります。一般的に“α”は不良品数と在庫ロス数量が該当することが多く、売上原価に組み込んで計算しやすくすることが多いです。
売上原価を考えないパターン
仕入がなく、接客・労務・技術・情報で売り上げを作るサービス業の場合は、売上原価に該当するものがありません。このようなビジネスモデルの場合は、売上原価の欄を0円にしておきます。また、売上原価が微々たる金額のため、影響度が小さいと判断できる場合も売上原価を0円にします。
ざっくり言うと
□在庫がなく売上原価のある場合は「販売数量×売上原価」
□商品を生産する場合は「(販売数量+α)×売上原価」
□接客などのサービス業は売上原価が0円になる