基本的な手順に沿って試算する
資金操り計画表は、損益計算書が確定してからつくらなければ、損益計算書の内容が変わるたびに合わせて修正しなければなりません。準備する数値情報は、資本金(自己資本)損益計算書・設備投資の金額であり、基本的な手順は①ビジネスの収支計画をつくり、次に②財務の収支計画をつくる。そして③必要な資金(資金計画)を試算する流れです。
①ビジネスの収支計画を試算する
ビジネスの収支計画は、損益計算書の売上高・売上原価・販売管理費等について実際にお金が動くタイミングに振り分けることで試算します。この振り分け作業では、取引発生のタイミングと収支のタイミングがズレていることに注意しなければなりません。
例えば、クッキー商品のビジネスで5月の売上高が100万円、その内訳が店舗販売80万円、インターネット通販20万円だったとします。店舗販売は商品と代金をその場で交換するため、売上が発生した5月と同じく資金繰り計画表の5月に80万円を計上します。しかし、インターネット通販で売れた代金が2カ月後の取引サイトで入金される場合、資金繰り計画表の7月に20万円を計上します。
②財務の収支計画を試算する
財務の収支計画は、設備投資・調達資金・借入金の返済など、営業活動に含まれないお金の動きを試算することです。
③必要な資金(資金計画)を試算する
財務の収支計画に資金調達の予測金額を入れ、調整しながら必要な金を試算します。注意点は手持の資金がマイナスにならないように資金繰り計画表の次月線越金を確認することです。
ざっくり言うと
□損益計算書が確定してからつくる
□お金が動くタイミングに注意する
□ビジネスの収支計画では、取引発生と収支のズレに注意