要注意! 陥りやすい「経営計画」もどき3パターン

中小企業でも「経営計画」を作成している会社は増えてきたとお伝えしました。 しかし、本来の「経営計画」とはかけ離れたものを「経営計画」と称している会社も数多く見受けられます。この「経営計画」もどきは大きく三つのパターンに分類できます 。
順にご紹介していきましょう。
「うちの会社にはちゃんとした『経営計画』があるよ」と自信満々のあなた。もし、自社の「経営計画」が次のうちのどれかにあてはまっていたら、残念ですが、それは「経営計画」ではありません。 あなたの会社に成果をもたらすことはないでしょう。ぜひチェックしてみてください。

<1> 数値計画パターン

まず、いちばんよくないパターンからです。 銀行向けにつくった事業計画を「経営計画」と称して自社でも活用しようとしているケースです。
これは、金融機関から融資を引き出すため、支店長を安心させて取引を有利に進めたいという意図で作成されたものです。自社の理念やビジョンを実現するための「経営計画」とは目的が違います。これを活用しても会社が“あるべき姿〟に向かって発展することはないでしょう。
このような数値計画を中心に構成された「経営計画」ではないのですが)は、税理士事務所やその
関連のコンサルティング会社が推奨しているものに多く見られます。 要注意です。

<2> 「理念・ビジョン・ミッション」強調パターン

次に挙げるのは「理念」や「ビジョン」などは掲げているのですが、それを実現するために必要な「事業計画」や「戦略」が欠けているパターンです。
このパターンの会社は、「ビジョン」「ミッション」「バリュー」 「クレド」「コンセプト等々、自社の存在意義や使命、社長の思いなどをさまざまな表現を駆使して内外にアピールしています。 横文字が多いのも特徴です。
近年、「経営理念」の重要性が中小企業にも浸透してきたため、このパターンの「経営計画」をつくる会社が非常に多くなっています。 社長が崇高なビジョンを掲げ、思いも強いため、その理念が社員までしっかり行きわたっている場合もあります。ところがそのようなところでも、どうやってこれを実現していくのか、そのプロセスが明確になっていないため、成果につながっていないことが多いのも事実です。
これではきちんと収益を上げ、それをお客様や社員に還元し続けることができる会社になるのは難しいでしょう。
二宮金次郎の名言に、
「道徳を忘れた経済は、罪悪である。経済を忘れた道徳は、寝言である」
というものがあります。この言葉にあてはめると、こうした会社のやっていることは、まさに「寝言」そのものです。
社員のモチベーションが高いにもかかわらず、業績が上がっていない会社は要注意です。

<3>業務規則集パターン

最後にご紹介する「経営計画」もどきは、会社の規則やルールをまとめたものを「経営計画」としているパターンです。
具体的には、「接客のルール」 「報告・連絡・相談のルール」「クレーム対応時の取決め」「勤怠ルール」などを細かく規定し、 「経営計画」として運用している会社です。
これらの規則やルールとともに「顧客満足度ナンバーワン」 「全員営業」などの標語が掲げられたりしているパターンもありますが、総じてあいまいで何を目指すのかが明確でない場合が多いようです。
このようなルールを定め、社員に守らせるのも大事なことですが、将来の会社の成長、発展を実現する「経営計画」とはならないでしょう。

いかがでしょうか?
すでにお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、ご紹介した「経営計画」もどきは、いずれも本来の「経営計画」に必要な内容がいくつか不足しています。会社もし、あなたの会社の「経営計画」が3パターンのいずれか、もしくは複数にあてはまる場合は、「経営計画」の内容に必要な10項目を作成して、そこに加えてみてください。 10項目の順番にそって、すでにできている内容を当てはめていくやり方でもいいでしょう。
今ある「経営計画」が、間違いなく、実践的かつ効果的なものにレベルアップするはずです。

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