最初に「現状の人材レベル」を把握します。
今いる社員のレベルを知らなければ、彼らをどこまで育てればよいかもわかりません。
具体的には、社長と幹部、リーダーが中心となって、現在の社員の「強み・長所」「弱み・短所・題点」を徹底的に洗い出します。まずは集まったメンバーそれぞれが考えたものを持ち寄って一覧にします。その後、同じ内容のものを整理・統合します。このとき、「実務面」と「意識面」、「強み」と「課題」でマトリックス (二つ以上の要素を掛け合わせた表)を作成して一覧にするとよいでしょう。
この人材レベルを分析すると、どの中小企業でも必ず出てくる 「強み」があります。それは、「一生懸命」 「まじめ」という点です。
ここで考えていただきたいのです。なぜ、一生懸命、まじめに取り組んできた社員ばかりなのに、現在会社は多くの課題を抱え、求めるような人材に成長ができていないのでしょうか?
答えは単純で、これまで会社が成長に結びつくための教育を行ってこなかったからです。実は中小企業では、計画的かつ継続的な教育をやり続けているところは全体の3%もありません。
とはいえ、悲観する必要はありません。教育をしてこなかったから成長していないだけで、あなたの会社も、役割や具体的な目標を与えれば、「一生懸命」 「まじめ」に取り組み、成長してくれる社員ばかりです。そして、紹介する仕組みによって、社員個々が自分の役割や目標を持ち、主体的に取り組んでいくようになるのです。